『A』
桃の花戦場に咲く

戦士戦場に集う

 
どうしてこの部隊に来たのかって?

…それは、コレしか生き方を知らないから。

最初の記憶は、血と、火薬と、硝煙の匂い…。

私は物心ついた時から戦ってたし、今でもそう。

人を殺す術だけを学び、それだけにしがみついて生きて来た。

だから、私がここに、戦場にいるのは当然のこと、そうでしょう?

戦場では…ううん、生きるということにおいて、頼れるのは自分だけ。

家族なんて、ハナからいやしない。

気付いた時から私は一人。

友達なんていやしない。

だって、私が自分で殺したから…。

だから、私は常に一人、今までも…。

そして、多分これからもずっと…。
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