『A』
「子供ってぇのは…俺のことかい?」
少年は…見た感じ日系。
幼さが残る容姿とは打って変わって、筋肉質な長身は、見るからにその力強さが伝わって来る…。
かろうじてまだ成人はしていない、きっとそんな歳頃だろう。
服装は、ランニングシャツとレンジャーズボンの一枚ずつ、とシンプルなものだった。
銃はおろか、一本のナイフすら装備しておらず、完全に丸腰だった。
「………」
少女は、もう見るからに少女だった。
…歳は14歳位か?
明らかに幼さが残る容姿に、小柄な体躯、…まぁ、胸だけは不相応に立派だが…。
強烈なピンク色の髪は、伸ばしたまま伸ばしっぱなしという様相。
旧式のライフル銃を肩に担いで、色のない瞳で、スペックのことを見つめていた…。