『A』
ピピッ
裏口からカードキーを使って中に入る。
1階の表口は、まだこの時間空いていない、なぜなら、1階は所長が趣味でやっているお店で、開店時間は所長の気分次第だからだ。
朝……いや、基本だらしない所長のことだから、今日も開店するのは午後だろう……か、休みかな。
事務所は2階、3〜5階にはそれぞれ所員が一人ずつ住んでいて、ちなみに所長は5階に住んでいる。
なんとかと馬鹿は……と、間違えた。
煙となんとかは高い所が好きというのは、間違いない事実だろうさ。
階段を昇り、事務所に入る。
朝の挨拶は元気よくいきたい……そんなことを考えながら、扉を開け放つと同時に挨拶をする。
「おはようございます!」
「おはようございます
相変わらず定刻通りですね、堀田君」