『A』
 
最もわかりやすい例えは、掛け算の“九×九”だ。

6×9=54
3×7=21
4×8=32

…等、仮にこれら以外の数字の組み合わせでも、一度九×九を習った者なら、特に考えることもなく、答えがスラスラと出て来ることだろう。

これは、いちいち計算等せずに…

『6と9を掛け合わせれば54になる』

『3と7を掛け合わせれば21になる』

『4と8を掛け合わせれば32になる』

という、知識を暗記しているのだ。

つまりはこういうことだ。

処理速度を上げたいのなら、そういった知識の暗記量を、増やしてやればよいのだ。

12×57=684…と、暗記している人間と。

なんの前情報もなく、12×57を計算する人間とでは、その処理速度の差は歴然だ。

これが、単純な二桁の掛け算ではなく、もっと複雑な計算であれば、その差は如実に顕れることだろう…。

“答え”という“結果”を暗記しておくことにより…

“計算する”という“過程”を省略し…

処理速度を、大幅に上げてしまおうというわけだ。
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