『A』
………
響子に連れられてビルの屋上へと来た三人、その目に映ったものとは…。
「へ、ヘリコプターッ!?」
「“アパッチ”…戦闘ヘリですね」
「一体、どこでこんなもん手に入れたんだよ…」
「ポーカーのカタにちょっと、な」
驚く三人にはにかむ響子は、迷わずヘリに乗り込む。
「行くぞ、もう奴らの場所はわかってる」
「い、いつの間に…」
「ヘッ、上等!
行くぜ!」
亮はズボンのポケットから取り出した黒いバンダナを、右腕に巻き、ヘリに飛び乗る。
「行きましょう
操縦は任されました」
匠は白手袋を着け直し、颯爽とヘリに乗り込む。
「―――」
貫は両目を閉じ、その場に立ち尽くした。
決意を、固めている。
覚悟を、決めている。
そして、意志を強めているのだ。
最後までやり切るのだというDetermination――断固たる決意――を持ち、貫は、ゆっくりとヘリに乗り込んだ。