『A』
 
「どうしたらいいんだ
このまま放っといたら、多分本当に死んじまう…」

亮は、普段使わない頭をフル回転させ、思いつく限りの方法を試したが、効果はなかった。

「………!
そうだ!」

何かを思い付いた亮。

これはいける!といった表情の亮は、ポケットから飴玉を取り出した。

包み紙をクルリと外し、無理矢理開けた少女の口の中に放り込む。

少女のキャンディに対する反応は異常だった。

もしかしたら、そう思ったが…

「………駄目か」

飴玉というものは、舐めなければ味が出ないのだ。

「………!
〜〜〜〜〜!」

どうしたものかと考えていた亮だが、また、何か思い立ったようだ。

ただ、その方法にあまり気乗りがしないらしく、苦虫を噛み潰したような顔をする。

「………ハァ、しゃあねぇか
他に思い付かねぇし…
ゴメンな、後で、ちゃんと謝るからよ…」

少し戸惑った後、亮は考えを実行に移した。
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