退屈しのぎだったのに、いつしか君を愛してしまった。
君が俺を呼ぶ声が、
俺を慕って頼ってくることが
俺はいつの間にか…
“嬉しい”と思うようになっていたから。
それに佑月が
新メンバーに入った理由も分かったから。
「お父さん…………」
佑月が泣いていた。
碧空にどんなに
厳しく言われても。
周りの人に
冷たくされても。
決して負けなかった佑月が。
お父さん、と泣いていた。
「どうした…?」
俺は思わず、
泣いてる佑月をそっとしてやる事が出来ずに声をかけてしまった。
「陽斗さんっ…!すいません、大丈夫ですから。」
無理に笑顔を作ろうとする佑月。
俺の前では
泣いたっていいんだぞ。
そう言ってやりたかった。
「俺でよかったら…話してみ?」
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