退屈しのぎだったのに、いつしか君を愛してしまった。



君が俺を呼ぶ声が、
俺を慕って頼ってくることが



俺はいつの間にか…





“嬉しい”と思うようになっていたから。





それに佑月が
新メンバーに入った理由も分かったから。






「お父さん…………」





佑月が泣いていた。





碧空にどんなに
厳しく言われても。




周りの人に
冷たくされても。





決して負けなかった佑月が。





お父さん、と泣いていた。





「どうした…?」





俺は思わず、
泣いてる佑月をそっとしてやる事が出来ずに声をかけてしまった。






「陽斗さんっ…!すいません、大丈夫ですから。」





無理に笑顔を作ろうとする佑月。





俺の前では
泣いたっていいんだぞ。





そう言ってやりたかった。






「俺でよかったら…話してみ?」







.
< 4 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop