退屈しのぎだったのに、いつしか君を愛してしまった。
「陽斗さんっ…私大丈夫ですよ?」
佑月の言葉で、
ハッと我に返る。
俺はいつの間にか…佑月の手をギュッと握っていた。
「ごめんっ痛かったな…」
佑月の手首は、少し赤くなっていた。
なにやってんだ俺…。
焦るなんて俺らしくない。
でも……………
これが俺の“答え”なんじゃないかと思った。
俺の気持ちの答え。
自分を取り乱すほど、
人を心配するときはきっと…。
「佑月…………聞いてくれ。」
話そう。
佑月に全部。
俺はそう思った。
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