退屈しのぎだったのに、いつしか君を愛してしまった。
「何ですか??」
キョトンとする佑月。
「あ…あのな…」
俺は今まで…
誰に対してでも気持ちをストレートに表してきたつもりだった。
でも…どうしてだか…
言葉が出てこない。
バクバク、と心臓が激しく音を立てた。
「佑月は俺が連れて帰る。」
突然聞こえた声。
声がする方を見ると…そこにいたのは碧空だった。
「……………碧空。」
「俺がコイツ連れて帰るから。ハル授業あんだろ?お前授業サボったことねーじゃん。」
「あ……あぁ。そうだな。…頼む」
授業…?
そんなの、どうだっていいのに。
俺は、今が大事だったんだ。
だけど、言えなかった。
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