恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「なあ、ゆめ」

「会社では名前で呼ばないでよ、北川君」

 わざと苗字で呼んでみせるも、

 大輔に反省の色はない。

「お前が誰とどうなろうが、アレコレ言える立場ではないけどさ」

 だったら口出ししないでよね。

「恋愛するなら、普通に恋愛しろよ」

「恋愛なんて人それぞれじゃない」

「お前は偏りすぎてる」

 そんなの、わかってる。

 でも……

「あたし、カッコイイ人じゃないと無理だから」

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