恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 私はキッパリ言い切って、

 大輔の元を離れた。

 あー、気分悪い。

 これから陣内係長とのデートだっていうのに。

 どうして元カレにとやかく言われなきゃいけないのよ。

 心の中のイライラをかき消すように、

 私は陣内係長の名刺を抱きしめた。

「お待たせしました」

 とびきりの笑顔でそう言うと、

 係長は爽やかな笑顔を向けてくれた。

 そう、これこれ。

 この胸がキュンキュンする感じ。

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