恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「なに?」

 何気なく応えたが、

 大輔は神妙な顔をしていた。

 促されるまま部屋の隅に移動すると、

 小さな声で問う。

「陣内さんと何かあった?」

 はぁ?

「何それ?」

 今更あんたに報告するような義理はないんですけど。

「いや、ちょっと心配で」

「あんたに関係ないでしょ?」

「そうなんだけど、あの人とは色々あって」

 そんなの私に関係ないんですけど。

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