恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 付き合い始めて、

 大輔の素の部分が見えてきて、

 私は彼が理想の彼ではなかったことを思い知らされた。

 ほんと、男の人って付き合ってみないとわからないことがたくさんある。

 私だって、ちょっと理想と違っただけで冷めてしまうわけじゃない。

 一つ知ってバブルがはじけ、

 また一つ知ってはじけ、

 何度か繰り替えすと一気に崩壊。

「もう別れる」

 大輔と別れた時は、

 たしかこう言った気がする。

「はぁ? ちょっと待てよ。俺、何かした?」

 大輔は必死だったけど、

 私は次の恋愛を探し求めていた。

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