恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 浮かれた心と足取りで営業部に向かう。

 営業部の看板のある部屋の、

 一課と書かれたエリア。

「失礼しまーす。管理課の鴇田ですけどー」

 すばやく全体に目を配る。

 陣内係長の姿はない。

 なーんだ。

 つまんないの。

「はーい」

 と声がして、やってきたのはいつかの女だった。

 たしか名前は、江藤さん。

 大輔を狙っていると思われる女だ。

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