恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 単刀直入に大輔に聞いてみた結果、

 返事はこのようなものだった。

 パッチリした目をトロンと細くして、

 バカにしたような言い方だった。

 腹が立ったけど、

 何もないというのは嘘だ。

「色々あって」

 とかなんとか言ってたじゃないの。

 大輔は何かを思い出すように

 くしゃっと髪をかきあげた。

「嘘でしょ。自分が言ったんじゃないの」

「昔世話になってただけだ」

「大輔、嘘ついてるときの顔になってる」


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