恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「ゆめ」

「何よ」

「陣内さんに、何か言われたのか?」

「言われてない」

「本人たちから聞いたわけじゃないんだろ? 他人の勝手な憶測でモノを言うもんじゃねーよ」

 大輔は説教染みたことを言って

 仕事へと戻っていった。

 大輔、イライラしてた。

 付き合ってたときもそうだった。

 下らないことはヘラヘラしながら喋るくせに、

 核心的なことになると何も話してくれない。

 カッコつけて、何も教えてくれない。

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