恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 えっ?

 行き遅れる?

 理想の男に見合うように、

 精一杯努力をしてきた私が、

 行き遅れる?

 そんな馬鹿な。

「そんな、あたしに限って……」

「またそんなこと言って、今回だってダメだったじゃない」

「うっ……」

「あんたの理想通りには行かないの。王子様は迎えになんて来ない!」

 心を読まれてしまった。

「そろそろ卒業しなさいよ、恋愛モラトリアム」

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