恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「あの、陣内係長」

「ん?」

 もし彼がオクテなら、

 少しくらい私から押したっていい。

「まだ、帰りたくないです」

「え……?」

「係長が、良ければ……ですけど」

 バッチリ上目遣いをキメると、

 陣内係長はまたフッと笑って

「いいよ。ゆめちゃんになら、朝まででも付き合うよ」

 と言いながら私の肩を抱いた。

 そう。

 私は今夜にでも、

 今の煮え切らない関係を進展させようと思っている。


< 153 / 280 >

この作品をシェア

pagetop