恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~
私が課長とオフィスに戻ると、
大輔は私のことなんて気にも留めていない様子で
電話を受けながらパソコンを操作していた。
「あの人はオススメできない」
どんな気持ちであんなこと言ったんだろう。
私たちはもうとっくに別れているのに、
私に憎まれ口を叩かれてまでわざわざ忠告するなんて。
今更になって、怒って帰ってしまった自分が情けなくなった。
私、やっぱり男を見る目ないんだなー。
この日は課長の話が心に重く突っかかっていて、
思うように仕事が進まなかった。
その結果しばらくの残業をして、
やっと退社したのは午後8時。