恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~
「風邪ひくぞ」
目を開けると、大輔だった。
梨香が絶賛していたスーツのジャケットが
私にかけられている。
「ひかないもん」
と言いつつ、その温もりを堪能する。
「酒飲んでクダ巻いてんじゃねーよ」
「聞いてたの?」
「聞こえたんだよ」
そっと隣に腰を下ろす。
ジャズの色っぽい音色も手伝って、
ちょっとドキドキしてしまう。
何でここに来たの?
梨香と話してたんじゃないの?