恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~



 もしかしたら、私の気持ちは大輔に向いているのかもしれない。

「元カレ、あんたがまだ好きなのよ」

「北川君、オススメだわ」

 梨香の言葉も影響して、気になりつつはある。

 だけど一度付き合って、イヤになって別れている経験は

 簡単にその気持ちを認めようとしない。

 だって、イヤだもん。

 また付き合ったとして、

 同じことを繰り返したりしたくない。



 私たちが別れる引き金となったのは、

 伝票や契約書類を収納している倉庫での出来事だった。

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