恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~




「うそ、何もなかったの?」

 昨日の話をすると、

 梨香は驚いた声を出した。

「なかった。普通に寝て、起きたらもういなかったし」

「だって、一緒のベッドに寝たんでしょう?」

「うん」

「だったら普通あるでしょ」

「梨香と健吾と一緒にしないでよ」

 梨香は納得できないと訴えつつ、

「だけど、雅彦君のことは謝るわ。紹介したのあたしだし、ちょっと責任感じてる」

「それは、もういいの」

 タンコブも、昨日より良くなった。

< 242 / 280 >

この作品をシェア

pagetop