恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 私の好きだった顔で、

 じっと見つめられると……

 ランチが食べにくい。

「あっそ」

 私は全然気にならないけどね。

 とは言わないでおこう。

「ゆめのことだ。どうせまたイタい妄想して、ありえない男探してるんだろ」

 ギクッ。

「ありえなくないし」

「俺の時はなんだっけ? 社内でイチャつくのが好きな男だっけ?」

「ちがうし」

 あーもう。

 元カレと同じ部署って、

 ほんとやりにくい。

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