恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 私はまた、意地を張りたくなった。

「健吾の意見なんて、私には関係ないもん」

 梨香と健吾は顔を合わせて、

 首を傾けながら肩を上げた。

 誰にもわかってもらえなくたっていい。

 私は夢に向かって、

 ただ自分の信じた道を進んでいってるだけなんだから。

 拗ねた私をなだめようとしたのか、

 梨香がふとこんなことを言い出した。

「そんなゆめに耳寄り情報」

「なに?」

「会社で一番イケメンが多いのは、営業部だよ」

< 67 / 280 >

この作品をシェア

pagetop