恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 不機嫌に言い返す。

「医者、行くぞ」

「今から?」

「課長には許可もらってきた」

 さっきはスカートに手を突っ込んだくせに、

 随分段取りがいいじゃないの。

「歩けるか?」

「たぶんね」

 私は肩を借りながら、

 大輔の運転する社用車で

 自宅近くの病院に送ってもらった。

 久しぶりの二人でのドライブ。

 あーあ、本当なら、

 イケメン係長とのランデブーのはずだったのに。

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