【企画】バトル、それは甘美なかほり【キャラバト】
そんな彼女の持ち物はただ一つ。
分厚い本一冊だけだった。
ただでさえ盲目なのに、こんな人気のない森を一人で歩く割りには無防備すぎて。
「おじょーさん、こんな場所を歩くだなんて、さぞやたまってんだろうなぁ?」
森の墓場。
いくつもの十字架が並び、忘れ去られた一画のような場所にそいつはいた。
耳障りな声、鼓膜にねっとりとした不快感を持たせられた。
「犯されてぇんだな。ぐちゃぐちゃに、ねちゃねちゃに、ぎゃんぎゃん騒ぎたいってか?ヒィハハ。お望み通りにしてやんよぉ。プレイするには、なかなかそそるコスプレしてんじゃねえか。なぁ?」