うなうな
シレッと答える文人に唇を突き出して抗議すると、神田に教科書で頭を叩かれた。
「なぁに言ってんだ、このアホ!お前は頭良いんだから普段からちゃんとしとけ」
「頭良いんだから少しくらいお茶目の方が好感度が上がるんですよー」
「駄目だ、もう駄目だ。お前なぁ、そんなんだから目ぇつけられんだ」
呆れたような口調の神田は、出欠ノートに印を付けながら教卓に戻る。
「大丈夫ですよ。そんな奴ら、俺の相手じゃありませんから」
「はぁ…だからそれが…」
「神田先生、俺からも言っておきますので」
再び言い合いを始めようとしたのを止めたのは、隣にいる文人だった。
「そうか?」
「はい、大丈夫です。先生は授業の方を」