恋の歌
それから転校生が帰ってくることはなかった。






放課後







「愛瑠~♪」


「友菜、帰ろう。」


「何か怒ってない?」







私は一度友菜を見て、歩き出した。







「あっ!ちょっ!愛瑠!」


「友菜、明日から席替わろう。」


「もしかしてまだ怒ってんの?」






ニヤッと笑う友菜。





「ムカつくのよ!学校案内しろって言っといて、一人で別行動して。あげくの果てには先生とキスだなんて。」


「フッ。愛瑠が男に対して怒ってんの初めてみた。いつもは呆れてるだけなのに。」


「っ…。」






私だってわかんない。何でここまでキレてんのか。







「友菜、学校の前のプリン買いに行こう。」


「え?マッチーがくれんじゃないの?」
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