恋の歌
私は転校生の胸を押した。





「っ…。」





言葉は出て来なくて、私はその場を後にした。






廊下を早歩きで通り抜け、そのまま屋上に上がった。






屋上に出ると私は扉を背に、ズルズルと崩れた。






私は口を両手で押さえた。






ヤダ、何でドキドキしてんの?






何で一言文句言えなかったの?





何で‥唇が熱いの?






私はしばらく動くことができなかった。








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