恋の歌
「…。」


「昨日倖田くんに愛瑠が泣いてたけど、何言ったの?って言ったら愛瑠んち教えろって。」



「…え?」








私は友菜を見て立ち止まった。









すると友菜も立ち止まる。








「すっごい慌てたけど、本当に何があったの?二人。」


「何も‥。」


「嘘。」







どういうことだろ‥。







どうして慌てて来てくれたんだろ?






お姉ちゃんのためじゃないの?







「ま。いいや。愛瑠早く行こう。」


「う‥うん。」








私はポッケに手を入れアイツの学生証をギュッと握った。
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