ストレートラブ
「あ、もうすぐ授業だ。沙良、行くよ」
くっそう!なんで愛の時間を邪魔するんだ、この学校は!(仕方がありません)
「う~山下く~ん」
「何」
「離れたくないよ~!」
「そんなに思い入れのある教室?」
山下くんの言葉に、夏生と里津くんは吹き出した。
「違~う!山下くんの鈍感!でも大好きなんだよ~だ!」
「…………そう」
あぁ!この口から『お前が好きだ』って言葉が聞きたい。無理矢理口を動かしてみたいものだよ。
「山下くん、今日こそは一緒に帰ろうよ」
「無理。委員会」
は!今日は委員会!?てことは山下くんに会・え・る!
「山下くん、また後でね!」
そして、夏生に引きずられながらも山下くんへ手を振り、自分の教室へと向かった。