ストレートラブ





「あ、もうすぐ授業だ。沙良、行くよ」



くっそう!なんで愛の時間を邪魔するんだ、この学校は!(仕方がありません)



「う~山下く~ん」



「何」



「離れたくないよ~!」



「そんなに思い入れのある教室?」



山下くんの言葉に、夏生と里津くんは吹き出した。



「違~う!山下くんの鈍感!でも大好きなんだよ~だ!」



「…………そう」



あぁ!この口から『お前が好きだ』って言葉が聞きたい。無理矢理口を動かしてみたいものだよ。



「山下くん、今日こそは一緒に帰ろうよ」



「無理。委員会」



は!今日は委員会!?てことは山下くんに会・え・る!



「山下くん、また後でね!」



そして、夏生に引きずられながらも山下くんへ手を振り、自分の教室へと向かった。





< 131 / 332 >

この作品をシェア

pagetop