ストレートラブ





と、言うことで。



「先生~これが終わったら他に何もすることにいですよね~?」



私滝沢沙良は、翌日の放課後もミスメガネのアシスタントとして働いていました。



「そうね、次は……」



「しぇんしぇい美人ですから、どうかあたしにフリーな時間をください」



「美人なのはわかっているわ。じゃああれを……」



当たり前のように受け取られたあたしの偽りの言葉。はぁっ、山下くんに帰りの挨拶も出来なくてさらに落ち込んでいるのに。



「あれを山下くんに渡してきて」



「え!?山下くん!?」



「そうよ」



「なんで山下くん!?もう帰ったはずじゃ……」



「さっきあたしのところに来て、『滝沢さんがうるさかったのは俺にも責任があります。だから俺にも雑用を手伝わせてください』って」



神様!ついに!彼の心はあたしのものになったのでしょうか!?嬉しすぎますよ、この展開!



「でも、山下くんの姿が見当たらないですけど……」



「彼なら別室にいるわ。なんでも、あなたと2人きりだと襲われそうで怖い、とか」



そんなに警戒しなくても、味見くらいで済ませるから平気なのに!



「ほら、早く持って行きなさいよ。これを彼のところへ持って行ったら雑用は終わりよ。帰る自由が手に入るのよ」





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