ストレートラブ
「里津ん家行くから」
え?里津くん?
「道が曖昧だから、アンタなら知ってるかと思って」
「ちょっと待って!じゃあ、山下くん家には行かないの?」
「なんで行くんだよ」
「だって~!山下くん家に行って、上がって行けよって山下くんに言われて、部屋に2人きりになってそれから……キャ~!それ以上言わせちゃう!?」
「……嘘はやめろ」
「嘘じゃないよ!これからは……そう!山下くんとあたしのヒミツの帰り道の山場なの!大事なシーンなのに~」
「…………はぁ、勝手に言ってろ」
「あっ、待ってよ~!」
せっかくあたしの胸の内に秘めていた未来予想図を暴露したのに、山下くんに置いて行かれるハメに。
「夏生ん家に何しに行くの?」
「誰それ」
「里津くんのお姉ちゃん!」
「あぁ。ゲームしに行く」