ストレートラブ
山下くんが夏生の家にいる!?それは行くっきゃないでしょ!!
「行く!行きます!死んでも行きますっ!」
「幽霊は受け付けません」
「あっ、嘘です!生身の私で!」
「わかったから。ほら、行くよ」
今日の夏生はいつもと違うね。不器用な優しさは健在なんだけど、その……愛があるっていうか?
彼氏が出来ると小さな変化が生まれるんだね。本人は気づいていないだろうけど、あたしにはお見通しよ♪
いいなぁ、あたしも山下くんと付き合ったら何か変わるかな?山下くんへの想いがヒートアップすることしか思い浮かばないや☆
それからあたしはドキドキしながらスキップで、夏生は徒歩で夏生の家へ向かった。
「お邪魔します!はぅ~山下くんの匂いがする~♪」
「バカか。あたしの部屋に行ってて。くれぐれも山下くんを食べないように」
夏生はあたしに釘をさしてリビングへ向かった。わかってたのね、あたしが山下くんを狙いに行くって。
今は大人しくしておこう。あたしは渋々夏生の部屋へ向かった。