ストレートラブ
「こんにちは~!」
「あっ!沙良さん!」
「里津くんやっほ!あっ、山下くん♪」
「……本当に来た」
2日後、あたしは宣言通り、山下くんのバイト先に来ちゃいました。
「この洋服見てよ~!山下くんに似合うって言われたくて、昨日買ったの♪どうかな?」
「いらっしゃいませ」
「ここの花柄ってところがポイントかなって、あたし的には思うんだけど、山下くんはどう思う?女の子らしいかな?」
「ご注文は?」
全くのスルーでマニュアル通りに聞く山下くん。
「もう、ちょっとくらい興味持ってよ~!」
「あーもう。そこ、値札ついてる」
「嘘!?」
山下くんが指さした元を見ると、なんということであろうか、値札がついたままで、慌てて取った。
「恥ずかし過ぎるんだけどっ!」
「自分のせいでしょ」
「だって、山下くんに見せたくて……」
「わかったから、買うの決めて。ずっとココにいると邪魔」
「何よ、会いに来たのに!山下くんってば、そっけないんだから!あたし拗ねちゃうもんねっ」
「どうぞご自由に」
そう言っていると、お客さんが来た。