ストレートラブ
「普通は自己紹介が先よね?」
今後の計画を話した直後、あたしは言葉というピストルで夏生に撃たれた。
「そ、それは、あたしがちょっぴりおてんばだっただけなの!」
「そのおてんばのおかげで顔のみ認証ってワケ?」
ズバズバ身体に撃ってくる夏生。く、くそぅ…手強い奴め。
「仕方ないの!山下くんが好きって気持ちは溢れるし、アタックも止められないもんっ。自己紹介なんか後回しよ、後回しっ!」
「本物のバカ、ね」
夏生の言葉に里津くんが笑った。バカだろうがカバだろうが、あたしが山下くんを好きなことには変わりない!
「お!やっと来たか紘樹!」
すると里津くんの言葉と共に、噂の山下くんが現れた。水を飲めたおかげか、さっきよりも清浄な空気が流れている。