ストレートラブ
そして、いつの間にか階段を上っている2人。
「うぅっ…山下く〜ん…」
「今からゲーム再開ね。しばらく出てこないんじゃない?」
「そんなぁ…」
グスン。山下くんのバカ!せっかくお話が出来るチャンスだったのにぃ。
「さ、あたしの部屋に行くんでしょ?」
「わぁっ、いいの!?夏生ったら積極的…」
「沙良、追い出されたい?」
にこりと笑うその顔は、あたしのお母さんよりも怖く見えた。
「あ〜!可愛いっ」
夏生の部屋は意外にもピンク色が多く(あたしには敵わないけど)、いつもとギャップが見られた。
「これ、お母さんの趣味。あたしはこんなピンクは好きじゃない」
「え〜!可愛いじゃん!」
「アンタとは気が合うかもね、あたしのお母さんと」
「へへへっ、今度お話をせねば!」