ストレートラブ
「うぉーい、滝沢!いつもよりブサイクな面してっぞ!」
写真を撮った後、佐々木くんが茶化すように肩を叩く。
「……うん」
「ん?お前が反論しねーの違和感あんだけど!」
もう、今は佐々木くんと言い合う気力なんて ないっての。あたしは重たいため息を吐いた。
「元気出せよ?お前元気ねぇとお前じゃねぇよ!」
前言撤回。佐々木くん、根はいい人なんだよね。山下くんと仲直りしたら、構ってあげるからね!!!
「写真もう1回撮ろう!沙良が超ブサイクな写りになってるからさー」
そして、みんなからブーイングを受けた後、再度全員で写真を撮ることに。もちろん、あたしはとびきりの笑顔を挽回したよ!
それからは、名残惜しいけどセーラー服からブレザーに着替えて、たこカフェの営業の準備に取り掛かった。
今日はお昼のみの接客で、午後からはみんな自由時間!だけど、あたしは受付の役目が残っているのだ。あ……それも山下くんとなんだ。
でも、山下くんと会えるチャンス。これを逃すわけにはいかない!それに、今日は告白大会がある。あたしは、山下くんと仲直りして、きちんと告白するんだ。