ストレートラブ





ヒリヒリする頭を抑えながら、席につく。教壇へ向かう先生の背中を睨んだ。



頭叩かないでよねっ。頭の中身も飛んでっちゃうし、先生みたいにハゲちゃったらどう責任取ってくれるの!?



「夏生だって同罪なのに…」



「あたしは普段の行いがいいから見逃してくれたのかもね」



「あたしだっていつも…」



「滝沢、先生の授業に参加しないなら、後から最高のプレゼントをあげるぞー?」



「プレゼント、山下くんなら嬉しいでーす!」



そしてまたまた怒られ、結局あたしは放課後に呼び出されてしまった。



「嫌だよ〜。せっかくの放課後なのにもうすぐ先生が来ちゃう…」



「アンタがバカなんでしょ?1度怒られたら言うこと聞きなさい」



「う…これからちゃんとしま…」



「ほら、先生来たよ」



ドアから怪しげな笑みを浮かべる先生がいた。あたしは泣き真似をしながら教室を出た。





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