ストレートラブ
あたし達の愛の時間が~。
「……明日里津ん家行くけど、アンタも来たら?」
ゴミ置き場に着き、ゴミ袋を置く山下くんがそう言った。
「本当!?行く!絶対行く!」
「ゲームしてるだけだけど」
「大丈夫!山下くんの隣にいるだけで幸せだから♪」
「隣にいるとゲームしにくいから離れて」
今、あたしは山下くんの隣を歩いてる。斜め後ろでもなく、何mも差があるのではなく、近い距離を歩けている。
山下くんの彼女。
このポジションになれただけで、こんなにも近くから山下くんのことを見ることが出来るんだ。
「やばい~顔がニヤける!」
「もともとでしょ」
今だって幸せ過ぎて泣きたいくらい。本物の山下くんじゃないんじゃないかって、信じられない。
それでも、隣にいる山下くんの耳が少し赤い。それって、もしかしなくてもあたしのことを意識しているってことなのかな?
あたしが山下くんにドキドキしているように、山下くんもあたしを見てドキドキしてくれているのかな?
まだ照れ臭いけど、やっとやっと掴んだこの恋。
簡単には手放さないからね、山下くん♪