ストレートラブ
廊下の窓から見える空も、雲も、太陽も、あたしと山下くんを見てる。静かに見守ってくれている。
「だって、同じクラスだったら、山下くんと同じ教科書で、同じ先生から授業受けられるし。山下くんの寝顔もこっそり見れるのに~」
「同じクラスじゃなくてよかった」
安堵のため息をもらす山下くん。
「そんなことされてたら、アンタと付き合ってない」
「そ、そんな……!?」
「普通に考えてそうだと思うけど」
100の……いや、10000のダメージくらいくらったあたし。そんなに嫌だったんだ!?
「だから、違う学年でよかった」
「なんでそう思うの?」
山下くんを見るあたし。
「アンタ俺のいい面しか知らねぇけど、違う学年だと俺の嫌なところ、見せないで済むじゃん」
へ?
「俺だって人間だし、いろんな失敗すんだよ」
そう言ってスタスタと歩き出した山下くん。あたしは追うように早歩きをする。
「それって、あたしにはいい面を見せたい!って考えてくれてる?」
「考えるでしょ」
「好きって思ってくれてるってこと?」
ピタッと立ち止まった山下くん。あ、また余計なこと言っちゃったかな、あたし?
「……そうだよ」
「えっ」
「そういうこと」
どうしよう、また鼻血出そう。