ストレートラブ





「ちょっとアンタらぁ!」



あたしはラブレター少女達(命名アタシ♪)を引き留めた。少女達は怪訝な顔をして振り返る。



「ぶつかって謝る礼儀も知らないくせに、ラブレターなんか渡すんじゃないよ!」



「……は?」



「ていうか、礼儀知らずな上に、山下くんにラブレターを渡すことすら許せないっつーの!」



「……意味わかんない。そっちこそ初対面なのに、こんなに口出しするとか礼儀知らずじゃん」



「ね、早く行こうよっ」



そして、スタスタ去っていくラブレター少女達。



「あ、あたしの中では初対面じゃないもんねっ!アンタ達のラブレター現場も、ばっちし心のシャッターに残ってるんだからぁ!」



しかし、あたしの叫び声はカラスにバカ笑いされたのだった。





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