ストレートラブ
────────放課後
「うぇ〜ん…しぇんしぇい、助けてぇ」
「授業に集中しないお前が悪い」
「今日くらい見逃…」
「無理だ。今、お前を逃すわけにはいかないからな」
「何でですか?」
「お前の将来が心配だからに決まってんだろ」
じゃあな!と言い、校庭の隅にあたしを残して去った先生。
校庭より、山下くんのクラスをお掃除するとか、山下くんの机をピカピカにするとかだったらいいのに!
それなら、やる気も俄然アップTHEアップするし、山下くんからの愛も芽生えちゃうかもしれないし?
「よし!山下くんのことを考えながら草取りだっ♪愛が溢れて校庭中の草が全部無くなっちゃうかも〜っ!」
あたしはガッツポーズをして、草取りに励み始めた。