ストレートラブ





体育館に部活動生がぞろぞろ来ている。その中にあたしと同じクラスで、山下くんと同じ中学出身の吉田くんを発見した。



「ねぇ、吉田くん!あたしの未来の王子サマ、見てない!?」



「王子?もしかして山下?」



「うん!放課後に体育館裏に呼び出されたハズなんだけど、姿が見当たらなくて」



「山下ならさっきすれ違って挨拶されたけど」



「本当に!?可愛いお顔に傷跡は無かった?」



「かわ…?いや、目立っ…」



「情報ありがとう!」



吉田くんの言葉を聞き終わらないうちに、その場を後にした。こうしている間にも何が起きてるかわからないしっ!



さっきってことは、まだ校舎にいるハズだよね?あたしはスピードを加速させて、山下くんを捜索し始めた。





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