ストレートラブ
「はい、今日の授業は実験をするぞー」
教壇に立って張り切る先生だが、あたしには退屈な時間の始まりに過ぎない。
授業も3学年合同!とかにならないかな?それかあたしのクラスと山下くんのクラスが同じになるとかっ!
そうなれば、山下くんの隣の席をゲットして、ずぅっと山下くんを見つめていられるのになぁ。
「滝沢」
「……んぁーい」
「お前も実験に参加しろ」
「山下くんの実験なら、何だってやっちゃうんですけどねー?」
「滝沢沙良、授業態度が悪すぎっと。お前評定下げるからな」
「わぁっ!それで山下くんと同じクラスになれるなら大歓迎っ♪」
「バカもんっ。さっさと授業に参加しろ」
教科書でバシッと叩かれ、夢の世界は崩された。あたしは渋々自分の班に乱入した。