ストレートラブ
優しい王子サマ





ヒ、ヒロちゃん?頭の中をクエスチョンマークが飛び交う。あたしは沙良だよ?ヒロちゃんって…



「……その呼び名やめろ」



眉間に皺を寄せながら、こちらへ歩いてくる女のコに話しかける山下くん。



山下くんに女との関係があるなんて…ヒドイ!あたしという(未来の)彼女がいるのにぃ!



「なんで?可愛いじゃん♪」



「………俺は男だ」



「それよりヒロちゃん、このオバサン誰?」



あたしを指差してくるんとした瞳を向ける女のコ。な、な、オバサン!?



「あ〜ら、あたし?あたしは山下くんの未来のお嫁さんだけど何か?」



「はぁ?あっり得ない!てゆうか第一、ヒロちゃんのお嫁さんはあたしって決まってるの!ね、ヒロちゃんっ」



何ですと〜!!??



「……ふざけるな」



「もうっ、照れちゃって!」



馴れ馴れしく山下くんの腕に手を絡めるこの女。こんの〜山下くん嫌がってるじゃないの!





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