好きの言い方も知らずに。
年下の男の子
あたしと諒くんはメルアドを交換してチャットをしながらもメル友になっていた。
朝のおはようメールに、行ってきます。おやすみなさいまで欠かさず送っていた。
諒くんはあたしの顔を知りたがるようになる。
顔に自信なんてなかったあたしは、ごまかして送らなかった。
『諒くんの顔を見せてくれたらあたしも必ず見せるよ』
あたしは何度目かの顔を見せて欲しいという諒くんの要求についにそう伝えた。
『まあ、いいけど』
諒くんはなにも拒む必要もなさそうにすぐにプリクラを送ってくれた。
プリクラの彼は女の子にモテそうな可愛らしい幼い顔した男の子だった。