好きの言い方も知らずに。



『モテそうね。羨ましい』


あたしの顔を見せたらメールが返ってこないかもしれない。


自信のないあたしは約束だからと自分のプリクラをメールに貼付けて彼に送る。


携帯をしばらく見たくなくて、あたしは買ったばかりの雑誌を読み耽る。


あ、これユウリ持ってたなー。

メールが来ているのにも気づかないあたしは結局携帯を開いたのが1時間後。


メールを開くと諒くんからだった。


あたしが送ってからすぐ返してくれてる……。


『どうして今まで隠してた?』

たった一言。
顔の感想なんて求めていないにしろ、この返事は少し不思議だった。



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