好きの言い方も知らずに。
チャットと知って入ったわけでもなく、あたしはそこが何かわからなかった。
ようやく、会話のログが流れるチャットルームに自分の好きな名前を入れて飛び込んだ。
『碧ちゃん、待ってたよ~』
碧ちゃんとあたしのことをチャットの中でも呼んでしまう瞳ちゃん。
あたしは親にネットは怖いものだから本名とかは出してはいけない。と教え込まれていたから少し瞳ちゃんにびっくりしながらキーボードを叩く。
もちろん、どこの誰だかわからない人もチャットルームにいたけれど、瞳ちゃんと楽しく時間を過ごす。
瞳ちゃん、あたしは今でも貴女に感謝しています。