好きの言い方も知らずに。



あたしはユウリと放課後出掛けていた。


二人歩いてショッピング。
わいわいキャッキャとはしゃいで、お揃いのストラップを買って。


お茶をしているとユウリからの言葉にあたしは驚いた。


「私さー、今彼氏いるんだけど何歳だとおもう?」


ユウリはマキアートをくるくるとストローで掻き回しながらあたしに問う。


ユウリはいつも年齢関係なく色んな人と付き合っているから全く想像できない。


「えー、ハタチとか?」


ユウリはあたしの回答ににんまりと微笑んで小声で耳打ちした。


「26歳っ」


「うっそ(笑)何してるのよ」

だってお金持ってるし。というユウリの言葉にあたしはため息を付いた。


恋多き女の子であったユウリは最近何かあったのか、本気で人を好きにはならない。


あたしはそれが疑問だった。


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